リハビリテーションの種類

 リハビリテーションとは、病気やケガによって生じた障害に対して、 専門職が指導や訓練を行うことで心身の機能を回復し、元の生活に戻れるようにすることです。また、機能の完全な回復が難しい場合でも、その人が抱える課題を解決し、その人らしい生活ができるよう支援することも大切な役割です。理学療法、作業療法、言語聴覚療法の3つの専門分野のリハビリ療法士が、それぞれの専門性を発揮し、患者さんの早期退院や在宅療養生活などをサポートしています。

◆ 理学療法(理学療法士)
   
   理学療法士は、起き上がる、歩くなど、日常生活の基本となる動作の専門家です。理学療法は、病気、けが、加齢、障害などによる運動機能の低下に対し、運動機能の維持・改善を目的に、物理的手段(運動、温熱、電気、水、光線など)を用いて行う療法で、関節の可動域の拡大、筋力強化、麻痺の回復、痛みの軽減など運動機能に直接働きかけるものから、動作、歩行の能力向上を目指すものまで、様々なものがあります。
◆ 作業療法(作業療法士)
   人の生活は、食事やトイレ、入浴などの生活行為、料理や掃除、洗濯などの生活を維持するための行為、仕事や地域活動、 余暇を楽しむ行為など、意味のある行為の連続で成り立っています。作業療法士は、生活行為の練習や環境の調整などを通じて、その人らしい生活が送れるよう支援を行う、生活行為の専門家です。
◆ 言語聴覚療法(言語聴覚士)
   
   言語聴覚士は、ことばや声、聞こえに問題を持つ人が、 その人らしく社会生活を送れるよう支援する専門家です。失語症、聴覚障害、ことばの発達の遅れ、発声の障害などに対し、評価・練習・指導を行います。 また、うまく食べられない・飲み込めない方(摂食嚥下障害)に対して、摂食機能療法(食事内容や姿勢、食べ方の検討)を多職種協働で行います。