病院長のご挨拶

小坂 健夫
桜の花も咲き始め好天に恵まれた4月1日、ほうじゅグループの2025年度入社式を執り行いました。今年度は、医師をはじめ看護師、リハビリテーションのセラピスト、事務職など計17名が入社しました。まずは自身の健康を大切に、仕事もプライベートも充実した日々を送っていただきたいと思っています。そのうえで、患者・利用者の皆さまからも、同僚からも認められるエキスパートとして活躍されることを期待しています。
さて、昨今の医療機関を取り巻く経営環境は、全国の約7割の病院が赤字とされるなど大変厳しくなっています。求められる医療についても急速な少子高齢化により、働く世代中心の急性期医療から高齢者中心の在宅医療・介護へと変わりつつあり、病院運営には変革が迫られています。当院では、今年度14年ぶりに「病院基本方針」を刷新し、訪問診療を含む支える医療への対応を強化することといたしました。
まず、院内の体制としましては、新年度から呼吸器内科が2名体制となり、増加する呼吸器疾患への対応力アップを図ります。さらに、本年3月から開始した訪問診療では、グループ内・地域内の多職種が連携し、より充実した在宅での医療・介護を提案します。私たちが行う訪問診療の一番の利点は、病状の変化時に外来・入院機能が活用できる点です。これにより、患者・利用者の皆さまには安心して在宅生活を送っていただき、訪問スタッフはより質の高いサービスが提供できるよう体制を整えたいと思います。一方で、循環器内科、婦人科および放射線科は医師の異動もあり、診療が限定される部分もありますが、外部委託などを活用しながら対応して参ります。
当院は、この地域におけるヘルス&ライフ・ケアを包括的に担い、多くの方々に支えられながら、設立42年目を迎えることができました。これからも患者・利用者の皆さまと良好な関係を築きつつ、何よりも、ご本人・ご家族の希望を優先して、予防・医療・介護・福祉を実践していく所存ですので、今後とも、ご支援ご厚情を賜りますようお願い申し上げます。
2025年4月